声優になる方法(進路)を知りたい方へ。
「声優に憧れているけど、具体的な方法(進路)がわからない!」
「自分にあった、おススメの方法が知りたい!」
こういったことを考えてはいませんか?
本記事では、その疑問にお答えします。
- 本記事の内容
- 声優になる4つの方法
- 自分にあった方法の決め方
- おすすめの専門学校、養成所
この記事を書いている私は、20代の若手声優を中心に、注目の声優175人の経歴を調査しました。
若手声優を多く調べていますので、まさに“今の時代”の声優になる方法をご紹介できると思います。
※「おすすめの専門学校が知りたい!」というだけでしたら、『おすすめな声優の専門学校3選!現役声優に見る今の時代に強い学校!』をご覧ください。
目次
声優になるには?175人の現役声優に学ぶ4つの方法!
素人が声優として活動するには、声優をプロデュースしている声優の事務所に入所する必要があります。
フリーで活動されている声優もいますが、それは一度は事務所に所属し、独立している方です。
ですので、まずは事務所に所属することを目指すことになるのですが、その方法は以下の通りです。
- その① 養成所→事務所
- その② 専門学校→養成所→事務所
- その③ 劇団、その他の芸能活動からの転向
- その④ オーディション→(養成所)→事務所
その① 養成所→事務所
養成所に入所し、事務所に所属するパターンです。
養成所というのは、『事務所に付属した声優養成機関』のことです。
最近では、多くの事務所が付属養成所を持ち、将来、自分の事務所からデビューさせる声優の卵を育てています。
事務所に入所するのにあたって、付属養成所で学ぶことはほぼ必須です。
調査した175人中147人※1が、養成所を出られていることからも明らかです。
※1.そのうち57人がその①のパターン。
例外もありますが、“養成所はマスト”と考えておきましょう。
有名なところですと、
- 81ACTOR’S STUDIO(81プロデュースの付属養成所)
- 青二塾(青二プロダクションの付属養成所)
- 日本ナレーション演技研究所(アーツビジョンの付属養成所)
などがあります。
その② 専門学校→養成所→事務所
養成所に入る前に、専門学校で学ぶパターンです。
専門学校とは、『事務所に付属していない声優養成機関』のことです。
日本中に数多くあります。
事務所に付属しているわけではありませんので、卒業しても、基本的には事務所に直接所属できるわけではありません。
そのため、『専門学校→養成所』という流れになります。
専門学校を出られている声優は、175人中52人でした。
有名なところですと、
- 代々木アニメーション学院
- アミューズメントメディア総合学院
- 専門学校東京アナウンス学院
などがあります。
その③ 劇団、その他の芸能活動からの転向
子役タレント、舞台役者、モデル、アーティストなど、声優以外の分野で芸能活動をされていた方が、声優に転向するパターンです。
今のように専門学校や養成所が少なかった世代は、このパターンがほとんどですし、現在でも多くいらっしゃいます。
子役タレントとして活動されていた花澤香菜さんや、悠木碧さんが有名です。
調査した175人中38人が、何らかの芸能活動をされていた方でした。
その④ 一般公募オーディション→(養成所)→事務所
一般公募のオーディションに合格し、事務所に所属するパターンです。
このオーディションには大きく分けると2種類があります。
- 声優アーティストのオーディション
- 新人発掘のオーディション
声優アーティストのオーディション
名前からもわかる通り、歌唱力が求められるオーディションです。
『スフィア』の寿美菜子さん、高垣彩陽さん、戸松遥さん、豊崎愛生さんや、『TrySail』の麻倉ももさん、雨宮天さん、夏川椎菜さんを輩出した『ミュージックレインスーパー声優オーディション』が有名です。
新人発掘のオーディション
主に、養成所を持たない事務所などが、新人獲得のために行なっています。
声優事務所・響/HiBiKiの公開オーディションや、大沢事務所が昨年から開催している、『大沢事務所新人声優発掘オーディション』などがあります。
また、81プロデュースも『81オーディション』を開催しています。
私が調査したところでは、175人中30人が、一般公募のオーディションに合格して声優になられています。
ただ、その中には芸能活動をされていた方(7人)や、声優の専門学校や舞台などの芸能系の大学出身の方(11人)が含まれていますので、非常に狭き門であることは確かです。
自分にあった、おすすめ方法の選び方!
おすすめの方法はズバリ、下記の2つから選ぶのがおすすめです。
- その① 養成所→事務所
- その② 専門学校→養成所→事務所
これを聞いて、
「え? なんでその②も? 最初から養成所に入った方がいいじゃん」
と思うかもしれませんが、これにはちゃんと理由があります。
養成所は経験者におすすめ!
養成所の特徴として下記があります。
- 事務所に付属している
- 入所オーディション(試験)がある
- レッスン時間が短い
- 学内オーディションに落ちると、付属事務所への道は絶たれる
入所オーディション(試験)がある
養成所に入所するには、オーディション(試験)があり、一定のレベルが求められます。
オーディションもなく、簡単に入所できるところもありますが、その場合はランク分けされている場合が多く、上のランクへ進むためのオーディションが設けられています。
具体例を挙げますと……
青二プロダクションの付属養成所である青二塾は、大変に入所オーディションが厳しいことで有名です。
一方、プロ・フィットの付属養成所である、プロ・フィット声優養成所は、基礎科への入所は比較的簡単ですが、上のランクである本科への入所は、倍率20倍のオーディションに合格しなければいけません。
※基礎科からの無試験優先枠15人があり。15人に入るには、当然、それ相応の実力が必要ですが……。
レッスン時間が短い
養成所は、フルタイムで授業が行われているわけではありません。
そのため、レッスン時間が短く、基礎からじっくり教えてもらうことは、物理的に不可能です。
学内オーディションに落ちると、付属事務所への道は絶たれる
養成所の期間はそれぞれ違いますが、所属できる期間内にオーディションに合格できなければ、退所することになります。
そうなると、その事務所に所属することはできません。
実際、複数の養成所に通われている方は多いです。
例えば、人気声優の小野友樹さんは、俳協の養成所に入所されながら、契約を結べず退所されています。
養成所に入所した場合、短いレッスン時間で、所属オーディションに合格できるだけの実力を身につける必要があります。
こういった特徴がありますので、その①の方法をおすすめするのは下記のような方です。
- 演劇などの経験がある、発声の基本がわかっている方
175人中57人が、その①の方法で声優になられているのですが、傾向として、子役・劇団経験者、演劇部・放送部に所属していた方が多いです。
専門学校は初心者におすすめ!
一方、専門学校には下記のような特徴があります。
- 基本的に誰でも入れる
- フルタイムのところが多い
- 養成所に入り直す必要がある
専門学校は、応募すれば誰でも入学できる。というところが多いです。
もちろん入学審査のあるところもありますが、養成所よりも入学しやすい傾向にあります。
また養成所よりもレッスン時間が長く※2、基礎からじっくりと学ぶことができます。
※2.通常のクラスに入学した場合。
これらの特徴から、その②の方法をおすすめするのは、
- 未経験者
- 演技を1から学びたい方
現役声優を調べた結果としても、テニス部や写真部など、声優とはあまり関係のない分野で活動をしてきた方が、専門学校を選択されている傾向にあります。
ただ、演劇部・放送部だった方でも、専門学校に入学されている方はいます。
自分の実力にあった方法を選択すのが重要です。
そしてチャンスがあれば、どんどん一般公募オーディションに挑戦するのが良いのではないでしょうか。
おすすめの専門学校&養成所!
最後に、175人の現役声優を調査した過程で見つけた、
「私ならここを選ぶ!」
という、おすすめの専門学校と養成所をご紹介します。
なお、養成所に関しては、行きたい事務所があるのならば、そこの養成所に入所する必要がありますので、ここでは「声優になれればどこでもいい!」という方向けです。
おすすめの専門学校・アミューズメントメディア総合学院
おすすめの専門学校は、アミューズメントメディア総合学院です。
同校の大阪校にあたる、大阪アミューズメントメディア専門学校がありますが、おすすめするのは東京校です。
理由としては、その実績です。
- 卒業生が最多
- 若い世代が多い
- 在学中にデビューのチャンス
卒業生が最多
私の調査で、専門学校出身者52人中10人が、同校の卒業生でした。
この数字は最多の人数です。
これを聞いて、もしかしたら
「え? 微妙なじゃない?」
と感じた方もいるかもしれませんね。
しかし、今回調査して、名前の出てきた学校は、全部で21校ありました。
つまり、1校あたり約2.4人しか輩出していないわけです。
そして実際は偏っているため、ほとんどの学校が1名もしくは2名です。
このことを考えますと、10人というのが多く、いかに多くの声優を送り出しているかがわかると思います。
若い世代が多い
人数が多いというわけでなく、10人中6人が20代です。
一番年上でも、小林裕介さんの35歳でした。
しかも小林裕介さんは大学卒業後、一般企業に就職したのち、専門学校に通って声優になられていますので、そもそものスタートが遅いです。
人数だけで言えば、今回の調査では、専門学校 東京アナウンス学院も、同校に次いで7人と多かったのですが、30代後半の方もいらっしゃり、若い世代という意味では、差がありました。
このことからも同校が、“今の時代”に強いことを表しています。
2020年3月の声優アワードで、新人女優賞を獲得された朝日奈丸佳さんは、その最たるものです。
在学中にデビューのチャンス
アニメ製作なども行っているAMGグループが運営する学校ですので、在学中にデビューされている方が多いのが特徴です。
学生の頃から現場を経験できるというのは、声優を目指すうえで、とても大きなことではないでしょうか。
もちろん、在学中にデビューできたからといって、声優として食べて行けるわけではありませんが、同校の魅力的な取り組みだと思います。
おすすめの養成所・日本ナレーション演技研究所
おすすめの養成所は、日本ナレーション技術研究所です。
ポイントは、
- 入所しやすい
- 受け入れ先が多い
の2点になります。
入所しやすい
日ナレは養成所ですが、入所にあたっては、広く受け入れられています。
もちろん、100%誰でも入所できるわけではありませんが、演劇部などの経験者に限らず、初心者でも入所されています。
例えば、2020年3月の声優アワードで新人男優賞を獲得された大塚剛央さんは、小学1年から高校3年までサッカー一筋で、大学でもスポーツについて学ばれており、役者の経験はありませんでしたが、入所されています。
また、最近出演作品を増やされている篠原侑さんも、高校では和太鼓部と競技かるた部でしたが、専門学校を経由せずに入所されています。
演技の経験はないけど、どうしても養成所に行きたい! という方はチェックしてみてください。
受け入れ先が多い
日ナレの最大の魅力は、受け入れ先が多いということです。
これは、日ナレがグループプロダクションの付属養成所として運営されているからです。
具体的なグループプロダクションは下記の通りです。
- アーツビジョン
- アイムエンタープライズ
- ヴィムス
- クレイジーボックス
- アライズプロジェクト
- 澪クリエーション
通常の養成所は、特定の事務所のみが受け入れ先となります。
- 81ACTOR’S STUDIO→81プロデュース
- 青二塾→青二プロダクション
といった感じです。
アーツビジョンを始め、アイムエンタープライズやヴィムスなど、複数の事務所が受け入れ先としてあるのは、非常に心強いことだと思います。
注目の養成所・インターナショナル・メディア学院
≫公式サイトはこちら
こちらはおすすめというより、気になった養成所です。
IAMエージェンシーの付属養成所で、アニメ『ドラゴンボール』のベジータ 役で有名な堀川りょうさんが学院長を務める養成所です。
卒業生には、2020年1月にソロ歌手デビューをされた鈴木愛奈さんらがいらっしゃいます。
正直、実績は乏しいので、おすすめとまでは言えません。
ただ、気になるポイントがあります。
それがこちら。
- デビューまで最短1ケ月
運営会社であるIAMグループ製作のアニメへの参加など、レッスンに実戦経験を取り入れており、そのため在学中に必ず出演のチャンスがあります。
入所試験に関しても、面接とヒヤリングのみで、実技試験はなく、初心者でも入所しやすい養成所と言えます。
一度、チェックしてみるとよいかもしれません。
声優になるには?175人の現役声優に学ぶ4つの方法とおすすめ!のまとめ
記事のポイントをまとめます。
- 声優になる方法は4つあります
① 養成所→事務所
② 専門学校→養成所→事務所
③ 劇団、その他の芸能活動からの転向
④ オーディション→(養成所)→事務所- 演技経験者におすすめは①
- 初心者におすすめは②
以上になります。
声優になるのは大変です。
そして、なってからも大変な世界です。
しかし、どんな世界、ジャンルであっても、夢を叶えるのは大変ですし、厳し世界なのは間違いありません。
簡単であれば、誰もが夢の職業についているはずです。
どこに挑戦しても難しいならば、好きな世界で挑戦したくはないですか?
是非、勇気をもって夢への一歩を踏み出してみてください!