声優になりたい方へ。
「声優になりたいけど、難しいよなぁ」
「声優になれるのなんて、才能のある一握りだけだよね」
「けど、どうしても声優になりたい!」
「近道とか裏ワザとかないのかな?」
このようなことを考えてはいませんか?
本記事では、そのような方に向けて書いています。
- 本記事の内容
- 声優になれる確率を高める方法
- 専門学校や養成所選びの注意点
この記事を書いている私は普段、注目の声優を紹介しており、これまで若手の声優を中心に179人の経歴/学歴を調査してきました。
すると、声優になられている方には、一定の傾向があることがわかりました。
これから声優を目指そうと考えているのでしたら、知っていて損のない知識を提供できると思います。
声優になれる確率を高める方法!
先に言ってしまいますが、残念ながら裏ワザや近道はありません。
声優になりたければ専門学校や養成所に入り、努力をするしかありません。
とはいえ、デタラメに努力はしたくないですよね。
現役声優の傾向を知ることで、その努力をより意味のあるものにできます。
その傾向というのは、
- 東京が有利!
です。
声優になりたいのであれば、上京して努力することをおすすめします。
その理由は下記の3つです。
- 声優オーディションは東京が中心
- 方言・イントネーションの問題
- 講師と事務所(人事)のつながり
声優オーディションは東京中心
これは説明するまでもなく、わかることだと思います。
声優の活動拠点が東京であることを考えれば、そのオーディションも東京を中心に行なわれていることは当然ですよね。
オーディションには一般人(専門学校生など)でも受けられるものがあるため、東京に暮らすことで、そのチャンスを逃さないようするべきです。
例えば……
テレビアニメ『けいおん』の真鍋和 役などで知られる藤東知夏さんは、在学中にオーディションに合格し、真鍋和 役に抜擢されています。
ただ、これをいうと、
「そんな人、滅多にいないじゃん」
と思われるかもしれませんね。
確かに、オーディション参加は滅多にないかもしれませんし、参加できても、現役で活動されている声優と競うわけですので、合格は難しいです。
しかし、地方にいては、オーディションに参加することすらできません。
不可能ではありませんが、そのたびの交通費などを考えれば、現実的ではありません。
地方の学校では、オーディションの情報が入らないということも……。
可能性を少しでも高めたいのであれば、オーディションのある東京に行くべきです。
方言・イントネーションの問題
これが最大の理由です。
方言はわかりやすいと思います。
しかし、意外と気が付かないのが、標準語のつもりで話している言葉の、イントネーションの間違いです。
地方にいると、幼いころから体に染みついた、独特のイントネーションでしゃべっているということが多々あります。
これは、周囲も同じイントネーションでしゃべっているため、気が付けません。
学校や養成所に通い始めれば、否応なしに修正させられるのですが、これは授業だけで直せることではありません。
日頃から気を付ける必要があります。
しかし、周囲の人たちは誤ったイントネーションでしゃべっているわけですので、常に間違いにさらされているという状況になりますよね。
慣れ親しんだ言葉に引っ張られ……となりかねません。
私の友人も、地方の学校に通っていたのですが、
「地方民は言葉がなまっているから、それだけで不利!」
と嘆いていました……。
演技以前の問題ですので、学生時代から上京して、地元の言葉から脱しましょう。
講師と事務所(人事)のつながり
これは人と人のつながりの問題ですので、一概には言えません。
しかし、地方の講師より、東京校の講師のほうが、事務所の人、特に人事と会う機会が多いのは明らかです。
そして講師個人が、事務所との信頼関係を築いているということがあります。
それによる、明らかなコネ入所はないと思いますが、微妙なラインであれば、よい方へ働くかもしれません。
オーディションの合否を決めるのは人ですので、あり得ない話ではありません。
それに、オーディションの合否には関係ないとしても、声優業界の最新情報を得やすいのは間違いありません。
現役声優の多くは東京で学んでいる
東京校が有利であることは、調査結果からも明らかです。
まず、出身地。
調査した声優179人中85人※が関東の出身者です。
※内訳は東京39、埼玉18、神奈川、17、千葉8、茨城2、栃木1
そして全員、東京の専門学校もしくは養成所に通われています。
ただ、これだけですと、単に人口の問題に思われる方もしれませんね。
しかし、続いて地方の出身者が、“どこで声優のレッスンを受けていたのか”ということを調べたところ、地方出身者94人中60人が上京されていました。
地方でも学べる学校があるにも関わらず、約2/3もの方が上京されているというのは、多いですよね。
全体で見れば、179人中145人が東京で声優の勉強をされていたことになります。
もちろん、2020年の主演女優賞を獲得された古賀葵さん(代々木ニアメーション学院 福岡校卒)のように、地方から声優になられている方もいます。
ですので、地方が絶対にダメというわけではありません。
しかし傾向として、東京が有利というのは明らかです。
養成所や専門学校選びの注意点
現役声優の傾向とは違いますが、養成所や専門学校へ入ろうと考えている方が、事前に頭に入れておいた方がよいポイントをまとめました。
ポイントは下記の3つです。
- 養成所と専門学校の違い
- 認可校と無認可校の違い
- ネットの声に惑わされるのは良くない
養成所と専門学校の違い
どちらも、声優になるためのレッスンを受けられる養成機関ですが、養成所と専門学校(スクール)には決定的な違いがあります。
- 養成所→特定の声優事務所に付属した声優養成施設
- 専門学校(スクール)→声優事務所に付属していない声優養成施設
養成所は、事務所に付属していますので、事務所所属にもっとも近い養成機関です。
一方で、所属したい事務所があるのであれば、その事務所の養成所に入る必要があります。
付属事務所以外の事務所へは入所できません。
養成所の具体例
- 81ACTOR’S STUDIO(81プロデュースの付属養成所)
- 青二塾(青二プロダクションの付属養成所)
- 日本ナレーション演技研究所(アーツビジョンの付属養成所)
- インターナショナルメディア学院
(IAMエージェンシーの付属養成所)
- プロ・フィット声優養成所(プロ・フィットの付属養成所)
専門学校(スクール)は、特定の事務所に付属しているわけではありませんので、様々な事務所のオーディションを受けることが可能です。
一方で、養成所に入り直す必要がある場合が多いです。
専門学校(スクール)の具体例
養成所と専門学校の特徴を理解し、自分にあった学校に進学するようにしましょう。
さらに詳しく知りたい方は、『声優になるには?175人の現役声優に学ぶ4つの方法とおすすめ!』をご覧ください。
認可校と無認可校の違い
専門学校には『認可校』と『無認可校』があります。
専門学校と呼べるのは、正確に言えば『認可校』だけです。
『認可校』と『無認可校』の違いとしては、主に下記の2つ。
- 学歴として認められるか否か
- 称号が得られるか否か
認可校は、卒業すると『学歴』として認められます。
また『専門士』、もしくは『高度専門士』と呼ばれる『称号』が得られます。
一方、無認可校は『塾』のような扱いですので、正式な『学歴』としては認められませんし、特に『称号』はありません。
また授業時間が足りず、通学定期が使えない。なんてこともあるようです。
では、肝心の「どちらのほうが声優になりやすいのか?」ということですが、答えは、
特に優劣はない
です。
認可校だからカリキュラムが良い、無認可だからカリキュラムが悪い。……など、学校の良し悪しには関係はありません。
むしろ認可校は、カリキュラムを変更するのにも届け出が必要であるため、現場に応じて臨機応変に授業内容を変える。ということができません。
認可校の具体例
無認可校の具体例
専門学校(スクール)については、調査してわかった、おすすめの学校をまとめていますので、興味ある方はどうぞ。
参照記事≫『おすすめな声優の専門学校3選!現役声優に見る今の時代に強い学校!』
ネットの声に惑わされるのは良くない
学校を選ぶにあたって、ネットで様々な学校の評判を調べるかもしれませんが、ネットの声に惑わされないようにしましょう。
なぜならば、努力するのは自分自身だからです。
当然のことですが、学校に行ったからといって、絶対に声優になれるわけではありません。
最終的には、自分自身の努力が必要です。
そして、その努力をする場所が学校なのですから、その大切な場所を、他人の意見だけで、良い、悪いを決めつけてはいけません。
ですから、私の意見も100%は信用しないでください。
もちろん、私のデータに嘘はありませんし、過去記事(『おすすめな声優の専門学校3選!現役声優に見る今の時代に強い学校!』)も、本気でおすすめする学校を書いています。
ですが、これは私の価値観で判断した意見です。
きっと、私とは違う価値観の方も多いでしょうから、最終的には自分にあった場所を選んでください。
体験入学に行きましょう
ネットの声、他人の意見に惑わされないために、体験入学に行くことをおすすめします。
実際に学校に足を運ぶことで、パンフレット(資料)だけではわからないことを感じることができます。
疑問を講師の方に直接質問できるのも、この機会しかありません。
地方に暮らしていると、東京の専門学校の体験入学は、金銭的にも行きづらいとは思いますが、自分の夢のため、将来のためです。
声優として活躍することを考えれば、決して高い出費ではないと思います。
なかには、4年制大学ならば体験入学に行くのに、専門学校は行かないという人が見受けられますが、どちらも将来のために通うわけですから、同じですよね。
入学してから「イメージが違った……」なんてことになったら最悪です。
それでは、全力で努力できませんよね。
入ってから後悔せず、全力で夢を追いかけられるよう、体験入学には行きましょう!
■ 現役声優も体験入学をして決めている
現役の声優の方も、体験入学によって決められています。
例えば……
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の宮下愛 役などで注目の若手声優・村上奈津実さんは、
「複数の専門学校や養成所の体験授業に参加したうえで、授業がよい緊張感の中で行われていると感じ、ここならばしっかりと基礎から学べる」
と感じ、よこざわけい子 声優・ナレータースクールを選ばれています。
また別の方ですと、『アイドルマスター シンデレラガールズ』の早坂美玲 役などで知られる朝井彩加さんは、複数の専門学校に体験入学したうえで、
「あっ、ここだな!」
と感じ、アミューズメントメディア総合学院に入学されました。
声優になれる確率を高める方法!【後悔しないために知るべきこと】のまとめ
本記事のポイントをまとめます。
- 声優になる確率を高めるためには、上京したほうが良い
- 養成所は事務所に付属している
- 専門学校(スクール)は事務所に付属していない
- 専門学校には『認可校』と『無認可校』があるが、声優のなりやすさに違いはない。
- ネットの声に惑わされないため、体験入学に行った方が良い
以上になります。